韓国のお葬式に参列することになったら?服装や流れ、持ち物

韓国生活

あまりよくない内容なので不謹慎かなと記事にするかどうか迷ったのですが、

私自身、参列者として参列した時も、遺族側として参列した時も
突然のお別れに悲しい気持ちと、自分だけ外国人として何も分からない状態で行くのが心細く、
すべての日程が終わるまでずっとドキドキしていたので
少しでもどなたかのお役に立てればと思い書いてみました。

宗教や家族、故人の遺志、状況によって違うので
流れをイメージする程度に参考にしていただければ幸いです。

韓国のお葬式は3日間

お通夜と告別式と2日間で時間も決まっている日本とは違い、
삼일장サミルジャンといい3日間通して行われます。

1日目 ほぼ準備

2日目 入棺、参列者が多く来て

3日目 出棺、火葬、埋葬や納骨


というスケジュールが一般的なようです。

どんなところで行われる?

장례식장という病院の地下や敷地内にあるお葬式場で行うことがほとんどです。

お葬式場では同じフロアで何人かのお葬式をしているので
中に入るとあるパネルで故人の名前、喪主、会場の番号を確認できます。

会場は靴を脱いで入り
・遺影があり焼香やチェサする所
・参列者が食事をする所
・喪主、故人に近い遺族が寝泊まりするシャワー・トイレがついた部屋に分かれています。

参列するときの流れ

喪主ではなかったので詳しい部分はかけないのですが、参列者と遺族に分けて書いてみます。

参列者として

基本的にいつ行ってもいいのですが、
1日目あまり早く行ってもまだ準備中だったり、
3日目は午前中に出棺するなど時間があまりなかったりするので
2日目に行くのがいいみたいです。

ただ2日目でも午前中はチェサや入棺等遺族が忙しかったり、
夜遅くは食事を準備してくださる方が退勤していたり、遺族の方も休めないのでなるべく避けたほうがいいのかなと思いました。
でも1日目や2日目夜遅くても宴会のようにお話して待機いる場合もあるのでお仕事後など駆けつけてあげてください。

お葬式場についたら、

①会場を確認
遺族の方がリンクと共に故人、喪主名を送ってくれるのでパネルで場所を探す

②受付
遺族の方にお辞儀をし、プウィグム(お香典)をポストのような所に入れ、芳名録に名前を記帳します。
日本のように袱紗は必要なく、お葬式場のロビーや会場の受付に封筒とペンが用意されてい
てその場で封筒に入れる方もいるので、文具店やダイソーでも売っていますが買わなくても大丈夫でした。

③焼香
部屋に入って遺族の方々にお辞儀

遺影の前に座り右手で1本か3本お線香をもち、左手は右手に添えます。

ロウソクの火をつけ、振ったり左手で手で風を送り火を消し、お線香を立てます。

立ち上がって男性は、女性は手を上に手を重ね
クンジョル(膝をつくお辞儀)を2回、ふつうのお辞儀1回

遺族の方々のほうを向いて一緒にクンジョル1回後、お悔やみの言葉を伝えるかお辞儀をします。

  • 何人かで一緒に行う場合
    代表者のみ焼香をして、全員でクンジョルをします。
  • 故人や参列者がキリスト教の場合
    お線香ではなく、菊を蕾を遺影に向け祭壇に置きクンジョルはせずお辞儀をします

미리 알고 준비하는 장례식 예절 : 네이버 블로그 (naver.com)

↑韓国語ですがお葬式のマナーが分かりやすく書かれています。

※順番が前後することもあります。

④お食事
知り合いの遺族の方が席に案内してくれるので、職員の方or遺族の方が準備してくださる食事を頂きます。

普通ユッケジャン、スユク、ジョンなどが出ます。参列者も遺族も3日間同じメニューを食べます。
おつまみセットもあり、飲み物はジュース類だけでなくソジュやビールで
重たい雰囲気ではなく楽しく思い出話や近況をお話している方々もいらっしゃいました。

遺族として

1日目 準備、挨拶、参列者おもてなし

喪主は関係者に連絡、3日間会場で寝泊りするのでその準備
会場、お食事の紙皿コップ、喪服レンタル、お食事の準備をしてくれる業者などなどたくさんの手配をするようです。

故人の孫の嫁として参列したわたしは
この日は参列者と同じように焼香をし親戚の方々とご挨拶をしました。

2日目 入棺 参列者おもてなし

  • 入棺
    故人に触れたり声を掛けるなどしてお別れをしたあと、
    棺に入れてもらうのをガラス張りの部屋で見届けました。
  • おもてなし
    この日はたくさん参列者がいらっしゃるので、喪主や故人に近い遺族は自分の知り合いが来るたび 遺影のある部屋でクンジョルをして食事をする席に案内をし参列者とお話しもてなすのを1日中行います。

    わたしは受付かその近くで待機して参列者が来るたびに立ち上がりご挨拶をし、
    参列者たちの靴をそろえる、テーブルのお箸やスプーンの補充などしていました。

    ※食事の準備をしてくれる人を雇わない場合は遺族の女性たちが行うようです。
  • チェサ
    朝、夜のチェサ(お供え物とお酒を使った儀式)、仏教ならお坊さんがいらしてチェサ、、と
    うる覚えなのですが少なくとも3回は遺族全員でチェサをしました。

    遺影の前に座り助手の方から受け取ったお酒を3回に分けて捨て、
    また注いでもらって線香のところで回してからクンジョルというのを

    続柄ごと息子達、息子嫁達、娘達、娘旦那達、男の孫達、その嫁達…と順番に何人かで行う場合と、
    夫婦で行う場合、1人ずつ行う場合があって戸惑いましたが

    状況を見て自分より立場、続柄が上の方々と同じようにすれば大丈夫です

3日目 会場整理 出棺 火葬 埋葬・納骨

  • 会場整理
    朝食後、冷蔵庫の中の余った飲み物を数えたり、使ったものの整理をし会場を出る準備をしておきます。
  • 出棺
    朝のチェサを終えたら冷蔵室から棺を出棺し、バスの荷台に乗せ
    そのまま遺族たちも遺影と共に同じバスに乗り火葬場へ向かいます。

    日本のように棺だけ霊柩車に乗せる事もあるようです。
  • 火葬場
    順番が来たら棺をバスから降ろし、番号が振られた部屋でガラス越しに火葬前の最後のお別れ
    約1時間後再び部屋へ行きその後遺骨の確認(お骨拾いはありません)、骨壺に入れられたお骨とまたバスに乗ります。

    この後故人のお家に行く場合もあるようです。
  • 埋葬・納骨
    この後は宗教や遺志などにより、納骨堂やお墓、お山、散骨場所などに向かいます。
    お山に埋葬の時は一人ずつ土を3回に分けて振りかけた後、業者の方がお墓にしてくださり、
    その前に布を引いてお供え物をし、チェサをしました。

その後仏教の場合お寺でもチェサをし、
すべての日程が終わるとお葬式場に戻り喪服を返却します。

準備するもの、あるといいもの

お香典

부의금お香典は最近は5万、10万w程度が相場らしいですが、故人と近い関係なら10万、
それ以上の方もいらっしゃいました。
賻儀と表に漢字で書かれた封筒のに入れ
裏面左側に名前とある場合は会社名を書きます。

封筒は文具店やダイソーでも売っていますが、
ロビーや会場の受付に封筒とペンが用意されていました。

また、夫の親族のお葬式ということで日本の両親からということにしてお香典をいれたほうがいいのか悩み自分名義の封筒に少し多めに入れたのですが
同じ立場の義兄のお嫁さんに聞いてみたところ、
孫だからまずお香典いらないよとのことでした。

服装

  • 参列者
    黒、暗い色の露出の少ないクンジョルをしやすい服  
    スーツ スラックスに黒いブラウスやポロシャツ靴下、ジャケットなど
    ただの暗めの普段着の方、仕事帰りに作業着のままいらっしゃる方もいて
    日本ほど絶対にフォーマル、喪服という感じは私が参列したお葬式はなかったです。
  • 遺族
    レンタル喪服を着用する時は、
    男性はスーツ、喪主は腕章と喪主と書かれたバッチ
    女性は韓服のようなスカートと前にボタンがついたトップス、喪主はバッチと頭につけるリボン
    を貸してくれるので女性は中に黒いtシャツ、黒い長ズボンを履いておくといいです。
  • バッグ
    暗めのもの 特に素材は決まっていないように見えました。
    遺族の場合会場で使ったものを運んだり、荷物を置けないところでチェサをする可能性もあるので小さめのショルダーバッグで行きました。
  •  
    会場は靴を脱いで上がるところでトイレは外の廊下にあるので
    脱ぎ履きしやすい黒いパンプスで行ったり、山に埋葬した3日目は運動靴で行きましたが、
    どうせ脱ぐからかあまり靴は皆さん色や種類は気にしていないようでした。
    (持ってきたのか履いてきたのか分かりませんがクロックスの方もいました)

その他

  • ミントタブレットや旅行用洗口液 
    朝早くから夜遅くまでいて食事をしても歯磨きができるタイミングがあまりないと思うので
    あればよかったなと思いました。
  • 補助バッテリー
    実際に長丁場なのでコンセントを探す遺族の方々いらっしゃいました。

最後に


この記事を読んでいただいた方の中には悲しみと心配と、初めての異国でのお葬式で緊張をされている方もいらっしゃると思います。少しでも役に立てれば幸いです。

お葬式は悲しいですが、同時にたくさんの親戚の方ともお会いしてドキドキもしたけれど
色々助けてくださったり、韓国の方々の情やあたたかさも感じました。
周りの方々をよく見ていればきっと大丈夫だし、みんなきっとサポートしてくれます!

故人のご冥福をお祈りいたします。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

kaha

韓国の真ん中あたりテジョンでのんびり暮らす日韓夫婦の日本人の方です。
ソウルの西側で語学留学→ワーホリ中に両国で入籍。
韓国在住だけどアメリカンなもの、ふわふわな生き物が大好きです!
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